『はーばーらいと』 吉本ばなな  読みました。

吉本ばななさんの本は久しぶりに以下の本を先日読んだら
やはり独特の感性!面白いなと思ったのでまた読んでみました。
やはりおもしろかったです。
読後、いつも夫にも薦めたくなる本とそうでもない本がある中で
これはおすすめしました。

舞台は、田舎の港町。ひばりとつばさの関係からスタートします。
ひばりがとっても変わっているというのはわかりますが
徐々にそれが明らかになっていきます。

以下は、ネタバレ含んでしまいますが、
ひばりは、いわゆる宗教二世。
高校生のひばりは、親と同じ信仰に心を動かされなかったけれども
高校生が1人で自活できるわけがないので、親と一緒にある宗教団体で暮らすことになります。
親の考えを以前のように取り戻そうと思ってもだめで
とうとう自分自身がここにい続けることができないとなって
つばさにお手紙を送るところから話がまた進んでいきます。

ひばりが暮らしていた宗教団体というかコミューン、コミュニティは
外の世界の人には、よく見えるように話をしても
やはり中にいてその考えに染まらない場合は
本当に閉鎖的で危ない世界だなと小説の中ですが思いました。
ひばりは、好きでもない人と結婚させられそうになるし
レイプもされるし(それでも事件とはしない!)
親もレイプした同じ仲間の肩を持つし
とんでもない世界だな!と思いました。

この本を読んでいるときには思い出さなかったのですが、
あとがきにて
著者はあの安部元総理の事件が起こったころにさまざまなカルト集団を調べていて
宗教二世について書いてみようと思ったそうです。
小説のあとがきにしては、ものすごくこの本のことが書かれていて
そういう考えの基に書かれていたのかなどわかりやすく書かれていました。

誰かが自分らしく好きなように生きる(ひばりの両親など)ことが
巻き込まれた近しい人を傷つけることがあるということを、人の
心の動きとして書いてみたかったと書かれていました。

私は、この本を読んで普段なかなか宗教って人との話でもタブー化されているので
自分の周りにも親がとか、身近な人で悩んでいる人がいるかもしれないんだなと
思うことができました。
先日読んだ『母という呪縛 娘という牢獄』の家庭内の教育虐待もそうですが、
この問題は家庭の問題なので人に言いづらいし、かなり密室でわかりにくい問題だなと思いました。

著者があとがきや作中に書いていて
後で調べてみようと思ったことも記しておきます。

映画「ミッドサマー
ドラマ ナイト・シャラマン「サーヴァント

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