『ミトンとふびん』吉本ばなな 読みました


久しぶりに吉本ばななさんの本を読みました。
とてもよかったです。

短編が6本で構成されています。
死というテーマと旅先が舞台というところが全体に共通しています。
そして、どの話の主人公も魅力的でした。

sinsin anso the maouse
母親をなくしてしまったちづちゃんが友人のライブを見に行く目的も兼ねて
台湾を訪れます。
母親の面影を思い出すことや母親から愛されていたエピソードが
とても素敵でした。
そして、台湾で知り合ったシンシンとのエピソードも
小さいねずみに似ていると言うことが最大のポイントで
2人のやり取りもいいなあと思って読んでいました。

ミトンとふびん
北欧が今度は舞台で外山君とゆきちゃんの話です。
今度は二人の母親が死んでしまって、結婚する経緯も
ネタバレになってしまいますが、死んだ弟に似ているからと言う不思議なものでしたが
北欧を旅したときに二人が夫婦として訪れたお店で二人のいるさまを
ほめられているところがとてもよかったです。

カロンテ
こちらは舞台がイタリア。友人をなくしたしじみが旅をする話です。
この本を読んでいると、生きているときに
全てをやりきることはできないけれども
可能な限り元気なうちにやりたいことをやりたいなあ。
でも、できる、無理のない範囲でと思いました。
そして、出てくる舞台がいつも素敵な描かれ方で
ローマに行ってみたくなりました。

珊瑚のリング
母親をなくした女性。舞台はおそらく日本のどこか。
何気ない母親のことばや姿を思い出しつつ、
父親と夕飯を食べながら遺品を整理する様子がしみじみとしていてよかったです。

情け鳩
最後はゲイの友人と暮らす佐藤阿蘇美さん。
あっさりしているように見えるタイプで夫と離婚、
友人と暮らしています。
何気ない日常に中で起こる本人にとっては深刻な問題が
とても素敵に描かれていています。
舞台は八丈島。物語を読んでいて、以前神津島に行ったことありますが
また島に行きたいなあと思いました。

どの話も短編だけどテーマが同じで
とっても読んでいていいなあと思いながら読んでいました。
登場人物のたたずまいがいいです。

また、ほかの吉本ばななさんの作品を
読んでみようかなと思いました。

著者インタビュー

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