『おいしいごはんが食べられますように』高瀬 隼子 読みました
第167回芥川龍之介賞 受賞の作品です。
読むときにはすっかり受賞のことを忘れていて
読んだ後に面白かったなと思って調べたらそうだったのか！でした。
ものすごく登場人物が現代っぽくて
よかったです。そしてすぐそこにいる同僚みたいな
感じでリアルだなあと思っていたら、作家さんは兼業作家さんでした。
主な登場人物は二谷と芦川さんと押尾さん。
最初はタイトルどおり、食に興味のない二谷さんのエピソードが語られていくのかと思いつつ
ネタバレですが、二谷が芦川さんとつきあっているのに
押尾さんが言う芦川さんの悪口を一緒にきいていたり
「芦川さんにいじわるしませんか」
といわれて、否定をしないところなど
二谷が一番不可解な人物でした。
芦川さんは、仕事があまりできないところを
自分のほかのところで補ない、お菓子を作りまくって会社に持ってくる。。
そして、鈍感力を発揮なのかあえての計算高いのか
たまにいる仕事ができなくて職場にいるこういう人という
描かれ方だったし
押尾さんもしっかりしていて仕事ができる人にできない人の分まで仕事が回っていってしまう
典型的なパターンの人でした。
その中で、一番不気味なのが二谷。
彼女を嫌っている風なのに最後まで
彼女との関係性を続けようとして
最後までわからない人物でした。
一生こうやって生きていって幸せなの?っておもう人物でした。
すごいドラマが起こるわけではない話だけど
とても面白かったです。
ほかの作品も読んでみたいです。
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