『銀の夜』角田光代 読みました。
3人の女友達の話でした。
それぞれ、性格も現在の生活スタイルも異なる境遇の女友達がたまに集まって食事をします。
女友達だと良くあるシチェーションですが、女性は一時、子供がいるかいないか、結婚しているかしていないか
仕事を続けているか続けていないかなどでかなり生活環境、興味の対象が異なります。
子育ても、小さい子どもがいる時期と少し手が離れた時期とは全く違う世界だと実際感じています。
そんな境遇の全く違う3人が昔仲が良かったからというだけで集まっても
深く分かり合えるはずもなく、本当の悩みなどは打ち明けずに、
そんなちょっと噛み合わないかんじやそれぞれの生活スタイルごとの悩みなどが描かれています。
職場でも昔はよく仕事帰りに飲んだり食事に行っていたのに(今はコロナでいけませんが)
子どもができると急に帰りはダッシュで帰ったりする日々となり
前の友人と同じように付き合えなくなります。
ただ、子どもが大きくなってくるとまた前のように戻ることもできるし、一時なんだよなあと今は思います。
物語のラストは、少しネタバレですが
それぞれの道を歩んでいく3人が約束することなくいつかというところにいい流れだなと思いました。
時がたてば、また一時でも気があった友人となら、食事をしたり昔話をしたり近況を報告しあったりするのは
楽しいはずだろうなと思いました。
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