『汝、星のごとく』凪良 ゆう 読みました

『汝、星のごとく』凪良 ゆう 読みました。
暁海と櫂の高校生の頃から
大人になるまでの話です。

舞台は、瀬戸内の島が舞台です。
周りが全部自分達のことを知っているような村で過ごす窮屈さが描かれていて、
大学生の時に似たような経験をしたことがあるのを思い出しました。
そのときは、自分の行動パターンが皆に大体読まれるようなところがすごく嫌でした。

島暮らしのいいところと悪いところはやはり一長一短だろうなと思いました。

大きな都市や周りに店がたくさんあると自由でどこに誰と、
1人でも誰かからどこに行っているかわからないその気軽さがいいです。

暁海と櫂はお互いの親に問題があって
そこの共通点から親しくなり、恋人になります。
二人で東京も行こうといっていたのに暁海は母親を置いていけずに島に残ることに。
そこからだんだん、距離ができてきて好きだけでは乗り越えられない、
人が当たり前だけど変わっていくところが描かれていて
二人の関係性が好きだった読者としては読んでいてつらかったですが
それも現実だろうと思って読んでいました。

櫂が漫画家として成功していくほど、収入も増えていいことなのに
暁海との距離がどんどん離れていくことが残念でした。
小説では、暁海と櫂の思いが交互に描かれるのですが
そこでは、実はお互いのことを思っているのに言葉に出さないことから
すれ違っている様子もあってこうやってすれ違っていくんだなと思いました。
言葉にするって大事で、でもプライドとか自分の譲れないところもあるから
やはり難しいなとつくづく思いました。

そんな二人も、時がたち、やはり時は薬です。
最後にお互い素直になって一緒にいられるようになったら
ネタバレですが、櫂が病気に掛かっていました。
最後に二人が一緒に時間を過ごせたことは嬉しかったけれども
こういうラストは残念だなあと思いながら読みました。

自分で選べない親に苦労している二人の境遇や
その後のすれ違う人間関係など
続きが気になり一気読みました。
今年の本屋大賞です。

作者の話にもあるとおり、普通の恋愛もののお話ですがひきつけられました。
つらい境遇だからこそなのか、主人公の2人の絆にいいなと思いながら読みました。

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