『日没』桐野夏生 読みました。
最初は、良く分からない小説家がどうなるのかなと思って読んでいたら
とんでもない施設に入れられて、さらに、とんでもない施設のスタッフと精神科医
そして、結末と桐野夏生さんの本ならではのお話しでした。
しかし、桐野夏生さんの本を読むときは、毎回今回はどんな悲惨な話で、
どんな気持ちになるのだろうと思いながら挑む(笑)ので
ある意味期待を裏切られない本でした。
しかし、いつかのインタビューで、本では現実より進んだ話を想定して書いていても
現実がそれを超えていくというようなことをお話していたので
こんな世の中になっていったらいやだなあと思いました。
お話は、作家が国により表現、思想規制、思想の矯正を受ける話なのですが、
歴史を振り返れば、政府の思いと異なる
思想を先導する人はいつも弾圧にあってきているので
それがこの世界の舞台で実は、秘密裏に行われているという話の設定がセンセーショナルでした。
そして、また登場人物がひどくて、怖いです。
読んでて気持ちが悪くなりますが、何とか読み進めました。
そして、ラストも多少のネタバレになってしまいますが、救いがないです。
そして、既に立場によるしがらみはあると思いますが
自由に思想を発信できる世の中であってほしいと思いました。
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