『光』三浦しをん 読みました。
大体、本を読むときは楽しみたいので予備知識なしで読み始めるのですが読み始めてびっくり
島に津波がきて島ごと大被害にあい、残った住人はたったの5人と外から来た1人
という設定でした。
思わず書かれた日付を確認
2008年11月ということで
あの東日本大地震という前ということを確認してしまいました。
2013年の3月の津波についての思いはその前か後かというのが大きくあるため
本を読んで思いました。
そして、2013年3月の後ということで、起こっている出来事に
心が思うことはあるけれども、この話はそれぞれの関係性がとても上手く書かれていて
とても面白い本でした。
内容は、信行と輔と美花の関係、輔と父親の関係、美花と山中の関係
最後のほうで、信行が輔に対して、実花が信行に対して思う
求めたものに求められず、求めていないものに求められる
よくある、だけど時として取り返しのつかない、不幸だ。
というところがまさにこの本の内容なのですが、そこいいたるまでのストーリーが
とても面白い本でした。
また、信行は人殺しのため明らかな悪人なのですが
求めるものを守るという対象以外には事を起こさないため
一見普通の人として生活できる。
でも、1度人を殺しているからか2度も人を殺すことが出来て
普通の生活を装うことが出来る。これもまた怖い話でした。
妻も最後は逞しくなり、すさまじい精神世界だなと思いました。
映画にもなっていたようです。
徹底的に人間の闇を書くとどこかのサイトに書いてあり、
確かにと納得。
読み応えのある本です。
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