アタラクシアという言葉を知らなかったけれども
「平静な心の状態」をいう古代ギリシャの言葉のようです。
この言葉を知ってふと「ギリシャ」、行ったことないけどいってみたいなと思いました。
子育てが落ち着いたら、また海外旅行をしたいです。
由依の不倫相手の瑛人
夫の桂、
瑛人の仕事仲間の英美
編集の仕事をしている真奈美
由依の妹、枝里
がかわるがわる登場します。
それぞれのエピソードで心に残るところはありますが
英美の家庭がひどくて読んでいて切なくなりまた。
そしてこんな家庭が、
同じクラスの子どもでいる場合もあるんだよなと思いました。
自分が幸せでないから
人の幸せを喜べないパターンが描かれていて
幸せをひけらかすことはなくとも外に出てしまう加減は気をつけないと
周りにどんな人がいるかわからないなあ、怖いなあと
読んでいて思いました。
子どもも、夫も愛せないのに、
家族を続けていて家族仲もよくない。
子どもは、親から愛されていないから暴れる。
とはいえ英美はパティシエの仕事はできるみたいで
仕事をしているときが一番冷静です。
最後まで救いがない感じでしたが、
どうにかなってほしいなと思いました。
そして、主人公の由依みたいな人は
自由人すぎて、好きになってしまったら
桂も瑛人も振り回されるなと思いました。
しかし、周りは大変そうです。
真奈美は不倫で自分のバランスを保っていて
家庭はうまくいってなくても
子どものことは思っているパターンでした。
この本の題名通り、冷静を保つために
登場人物たちが、それぞれのやり方が描かれている本でした。
著者インタビューもおもしろいです。
だんなさんとのエピソードが、共感できました。
芥川賞を取ったときは、随分とがったものを書く人だなと思っていましたが
娘が2人。母になり、それでもこの人らしい作風で
また読んでみたいと思う作家さんです。
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