『アンソーシャル ディスタンス』金原 ひとみ 読みました。

短編が5つの谷崎潤一郎賞を受賞した作品です。

コロナになってしまった今について、書かれた内容の短編が2つありました。
どの作品も著者らしい主人公が登場して読んでいて楽しかったです。
コロナの話は、今のまだコロナ渦のなかで読むことができて旬だなと思いました。
感想にはネタバレも含みます。

ストロングゼロでは、イケメンの彼氏がいたのに、うまくいかなくなって、
お酒を飲み続けていて、しまいには仕事中にも飲むわ、酒臭いまま仕事に行くわ、すごいなと思って読んでいました。
同僚の彼氏を好きでもないのに流されて、このままどうなるのかなと思ったところで、ちゃんと助けを求めることができて
それは良かったなと思いました。

デバッカーも、美容系のクリニックにはまっていくさまが怖かったですが、
こういう思考に陥って美容系の門をたたく人もいるんだなと思いながら読んでいました。
でも、このストーリーもちゃんと最後に自分で持ち直しているところがよかったです。

アンソーシャルディスタンスは、大学生の二人がコロナによって
普通の日常が送れないなか、好きなライブも中止!そこでテロ、心中しようってなるのですが
最後は、なんだかんだと日常に戻りそうな雰囲気で終わりました。
本当に、コロナの不要不急、自粛については
行動をかなりこちら側に委ねているところなので、いつも判断を選択させられるなあと思います。
そういったことも書かれていて、そうだよなあと思いながら読みました。

最後は、テクノブレイク。この内容も、コロナに対して価値観が違う2人が
コロナをきっかけに心が通い合わなくなり、離れていくお話です。
この二人は身体の結びつきが強かったけれども、コロナきっかけに
コロナに対する対応で、あの人とは距離をおこう、違うな、付き合わないでおこう
という風潮はあると思ったので今らしい話だなと思いました。
また金原ひとみさんの新刊があったら読みたいです。

著者インタビュー

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