
『わが子を「メシが食える大人」に育てる』高濱正伸 を読みました。
高濱先生の本はよく読んでいます。
子ども向けの本ですが、子育てしている親、実際仕事をしている現場でも活用できる本だと思いました。
読んでいて心に残った箇所を残します。
「手は身体の外に出た脳」
「手は身体の外に出た脳」ともいわれるほど、手の動きと能の活動とは密接な連携がはかられているそうです。
小さい頃からの手を動かしながら頭を働かせる遊びはとても大切とのことです。
パズル、折り紙、粘土など。
実際仕事でも、いつまでも話ばかりで手を動かさない人は、なかなか前に進まないし、結局使えない人認定されます。手をとりあえず動かしながら考える、進むというのはあっているのだなあと思いました。
試そうとする力を育てるということが大事と書いてありました。
例えば、習っていないものがあるときに、「習っていないからできない」といいがち(私もそんなことを思っているときもありました)ですが、正解かどうかがすべて、そんな価値観の中で育つとそんな風になってしまうそうです。
学習の深化とは、習っていないものが出たときにも調べて進む、試そうという力が大事とありました。
いわれたことだけちゃんとやっていればいい、という意識を植え付けてしまうと、本来持っているはずの試そうとする力をしぼませてしまいます。そうならないためには、とにかくやってみようという心の柔軟さをはぐくむことが大切とありました。
仕事の現場、社会では、実感しますが、習っていないもの、初めてのことは往々にあります。メシが食っていける大人として、たくましく生きていくためには、失敗さえ楽しめるような 心の太さも必要とありました。
そして、「やりぬく力」をつけることも大切とありました。
試そうという力があるまではよいのですが、やりぬく力が弱いと早々に第二新卒の道を歩むことになるそうです。そして、その社会人としての仕切り直しが必ずしも上手くいくとは限らないとありました。
会社で働き始めると思いもしなかった現実に直面することがあります。~新しいことをやりたがらない、後輩に仕事を押し付けて自分はラクをしている先輩がいる。取引先の意向でやっていた仕事の方向性が二転三転する。。。。
本人にとっては理不尽かもしれませんが、そんなことはビジネス社会ではよくあることです。そのたびに腐っていたのでは身が持ちません。~
就職してすぐ直面する「現実のカベ」は当初抱いていた仕事のイメージとのギャップです。~それでもなお、まず3ヶ月やりぬけるかどうかです。次に半年、1年とやり抜けるか。そして2年間やり抜いて、3年目。仕事が本当におもしろくなるのはそのころです。
~
やり抜く力というのはこういうシーンで必要なのだなと読んでいて思いました。
やりぬく力は遊びでもOK。身体を使って感じさせるのがよいのではとありました。
また、「万能感」を根付かせてしまわないことも大切のようです。
こどもは、「万能感」に包まれて生まれてきますが、~乳児期に入ったことには、「自分のわがままにも限りがある」ことを教えていかなくてはなりません。
その「万能感」の喪失がうまくできなかった子が、いわゆる自己チューになってしまうのだそうです。
「ダメなものはダメ」という親の毅然とした態度が子どもに耐性をつける第一歩のようです。
目の前の課題をやり抜くために、多少の困難にも負けない心の強さ。それを根付かせていくためには、子どもがくじけそうになったときに親としてあえて厳しい態度をとるべき場面も出てきます。
つい1回のわがままを許してしまうことで、子どもの規範意識がガラガラと音を立てて、崩れていきます。
そして、「見逃しの罪」がこどもを自分に甘い人間にしてしまうとありました。
本を読んでいると、わが子を「メシが食える大人」に育てるという本ですが
自分を振り返る、親としてのあり方を問われる本と感じました。
家は娘が一人っ子、さらに保育園に通い毎日頑張っているという思いがあり(なぜか、専業主婦家庭、幼稚園の子と比べてしまう自分が…)娘をあえて甘やかしているわけではないですが、やはり兄弟のいる子より、なにかをするときに1人だと負担がないのでやらせてあげられる、甘いときがあるかなと感じるときがあります。
ただ、その結果「自分に甘い人間」になってしまうことだけは絶対に避けなければいけないとこの本を読んで思いました。
本を読んでいると子育てについて、改めて考えさせられてとても勉強になります。



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