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『月の立つ林で 』青山 美智子 読みました。
本屋大賞ノミネート作品です。
短編が5編ありますが、どれも少しずつ関連性のある人物が出てきて
つながっています。
全体を通して、登場人物が月に関するポッドキャストを聞いていて
その内容が心に残り月を改めて眺めたくなります。
1章の看護師の方が仕事で自分はできていたと思っていたのに
実は周りからの見え方が違っていたというのはとても大きなショックで
疲れて仕事をやめたシーンはがんばっていただけつらかっただろうなと思い
心に響きました。
仕事をしていて本当に身も心も疲れてしまったときは
一度休んでリセットするというのも本当に大事だなと思いました。
また、子供と母親の気持ちがすれ違っていて
実はお互い思いあっているのにうまく伝えられていない親子が
子供が事故にあって確認するシーンは涙が出てきました。
そして、最後のポッドキャストの配信をしていた彼が
物語の中の彼でお母さんへ向けた配信だったストーリーも涙でした。
人と人は思い合っていてもちょっとした過ちですれ違ってしまうものなんだなと
そして大事であれば大事であるほど、もっと傷を深くしたくないがゆえに
近づかず、確認することが怖い。
お話としては、最後明るい方向に向かってとてもよかったです。
また、人にしてもらっているやさしさに関しても
いつも与えてもらっているとそれが普通になってそのありがたみに
気がつかなくなるとあって、そういうことについては
感謝の気持ちを忘れないようにしないとなと思いました。
また、読んでみたい作家さんです。
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