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『ノースライト』横山 秀夫、読みました。
横山秀夫さんの本は、好きで新刊が出ると読みます。
いつも分厚いのですが、それを感じさせないくらいのおもしろさで
一気読みをします。今回も、同様に先が気になり読み始めたら一気読みでした。
建築士の青瀬稔の建てた家に人が住んでいないという謎を追いかけながら
家族関係、仕事上のプライドやライバル心などの話が絡まりあいながら進んでいきます。
その中で、ブルーノ・タウトという日本に滞在していた建築家についても
詳しく書かれていました。
謎、家族関係、同僚との関係、全てが気になりながら進んでいくなか、
どれも同じ位の描写で書かれていてとてもおもしろいです。
青瀬のプライドから破綻してしまった家族関係は、別れてしまった娘とのやり取りが切なく、仕事関係についての同僚との絡みはなんともいえない男同士のプライド、
ものづくりをしているものの悩ましさなど読み応えがありました。
特に、最後の岡嶋の独白のシーン、子どもに対する愛情の箇所、奥さんと青瀬のやりとりは
読んでいて涙が出る内容でした。
母親として自分も仕事をしていますが仕事で子どもに見せたい、
残したいと言う心構えというのは、あまりないのですが、
父親というのは、仕事で成果を子どもに残したいと言う面があるのだなと思いました。
これは、建築家ならではなのかもしれませんが。
しかしそのために、無理をして結果は哀しかったです。
横山秀夫さんの本は、いつも期待値を高くして読みはじめるのですが
裏切られることのない面白さです。
夫にも勧めたら、あっという間に読んでいました。
こんなに面白くて読み応えがある本は、おそらく取材も大変だろうと思うと
すぐには新刊は難しいと思いますが、また次回作を楽しみに待ちたいと思います。
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