『三流シェフ』三國 清三 読みました。

本は三國さんのこれまでの半生がつづられており、
読み始めると、その前向きさと必死さがまぶしくて涙がこぼれるシーンもあり
ものすごく大変な境遇から料理人として今の位置まで登られたんだなと思いました。

この本の中でも子供のころの
「~僕には後ろがない。ぼくは前に進むしかない。自分ひとりで前に進むしかないんです」
の言葉は、今自分も大人になって
もし16歳の目がきらきらした子供に言われたらなんとかして
力になれるものならなってあげたいと思うなと思いました。

こういうシーンがこの本の中には何度も出てきて
熱い気持ちとまっすぐな心に人は心を動かされるなと思いました。

札幌のグランドホテルから
帝国ホテルへ進みます。

ここでも村上信夫総料理長にまっすぐに努力する姿を認められます。

帝国ホテルに行ったらまた皿洗いの日々が始まって
ただその皿洗いもいつか正社員の道が開けると思って続けていたけれども
2年たって会社の制度が変わってその道が閉ざされます。

そこでもう実家に帰ろうと思ったところで
大使の料理人に抜擢されるのです。

多くの料理人が帝国ホテルにはいるのに
このとき選んだ村上総料理長も
努力している姿をずっと陰ながら見守り応援していたんだなあと思いました。

そしてフランスに渡り、
さまざまなお店で経験を重ね
先日閉店した「オテル・ドゥ・ミクニ」のお店を閉めるまで
日本の料理界、フランス料理で成功を収めたストーリーでした。

ただ、そのなかでもミシュランの星を取れていないことについてだけが
心残りのような内容が書かれていました。

フランスの料理人にとって
ミシュランの星は絶対的普遍の価値。

ミシュランの星を得られなかった傷がいえるわけではない。
ミシュランを否定することは僕の存在を否定するのと同じ
20歳でヨーロッパに渡ったときからずっとその星を目指して生きてきた。
この気持ちは料理人でなければわからないとありました。

以前、星についての小説を読んだこともあり
料理人にとっていかにミシュランの星が何物にも変えがたいのかを
そのときにも感じたので、そうなんだろうと思いました。

70歳で「三國」という名前で新しいレストランをオープンさせるそうです。
きっと想像するに、お値段も敷居も高くてなかなか普通の人が予約できないと思いますが
いつか訪れてみたいと思いました。
この本を読んだ人はみんな同じように思ったんじゃないでしょうか。

本を読むことで、お話にとても感動したし
この本を読むことで久しぶりにフランス料理も食べに行きたくなりました。
この本は料理界全体においての効果もすごいのでないかなと思います。

三國シェフのことを調べていたら
youtubeをやられているようで
そのコンテンツが無料とは思えないほど面白い企画あり
レシピを教えてくださっています。

とてもためになる話が聞けるのでぜひ!
私はすでにたくさん見ています。

オテル・ドゥ・ミクニ

本の内容のようなこと

娘さんとの対談

ためになる話

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