『ハピネス』 桐野夏生を
読みました。
タワーマンションでのママ友達付き合いがメインのお話で
桐野夏生さんの扱うテーマにしては、よくある設定だな~なんて思って
読んだら雑誌『Very』で連載していた小説でした。
なるほどですね~。
無理してちょっといいグループに入った、有紗がどう感じているか
見られているかを気にしているところなど、リアルにありそうだな~と
思いながら読んでいました。
自分自身もうすぐ母親になるので、本当にこういう
無理して自分を偽らなくてはいけないような人間付き合いは
したくないな~と自分にも置き換えて読んでいました。
最後は、有紗には明るい光りが見えるラストなのですが、
それまでママ友達グループ内一番の憧れといってもよいいぶママは
ちょっと悲しいラストで、最後まで周りに偽り続けていて
苦しそうでした。
子供が絡むお付き合いだと、多少親も我慢しなくてはならない場面も出てきそうですが、
自分を覆うために嘘を一度つき始めると、その嘘をまた上書きしていかなくては
ならなくなりそうなので、くれぐれもそういう風なところには
足を突っ込まないようにしないとなと思いました。
いつもの桐野夏生さんの著作にしては、ソフトでしたが
おもしろかったです。
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