『イン・ザ・メガチャーチ』朝井リョウ 読みました。
日経新聞を読んでいるのですが、広告欄に良く載っていて興味がありましたが
出版が「日本経済新聞出版」だったので納得です。
物語は、久保田さんを主人公に現代のよくある出来事が
うまくつながった話で面白かったです。ネタバレ含みます。
最近よくあるオーディション番組、
ファンダム、それを仕掛ける側、推し活に夢中になる人々の分析、
選挙について、ファンダムの一部暴走した人々が陰謀論に巻き込まれていくところ
マーケティング理論など盛りだくさんの内容でした。
久保田さんが、みそ汁を啜るシーンがさみしさの比喩として描かれ何度もその表現が出てきました。
また、今があるのはやらなかったことのせいという思い込みもありました。
孤独、さみしさから本来自分が推し活を仕掛ける側だったのに、
その仕掛ける側の気持ちがわかりすぎてしまい、自分自身が視野狭窄に陥り、最後は…となってしまいます。
話の中では、あるアイドルの自殺からその真実を追求するあまり
あやしい宗教のような団体の思想にどっぷりつかり
陰謀論にまで発展していく人も出てきて、こういう人々がそういう思想に取り込まれていくんだなと
読んでいました。とうとう、身なりも厭わなくなっていくところなど、行き過ぎていて面白かったです。
娘すみちゃんの、繊細過ぎるタイプなところ。最近snsで流行りらしい性格診断の箇所なども描かれていました。以前は、名前のなかったタイプに名前がついている世の中なんだろうなと思います。これは、かつてを知っている身としては、良し悪し?もし診断でそうだと決まったことにより逆にそこに自分を押しやってしまわないかと思ったりもしました。とはいえ、時代の流れで今はそうなんだなと思って読んでいました。
本の中では、久保田さんが娘すみちゃんとのビデオ通話で急に
クマを隠して、配信で使うようなライトを使って話すシーンの表現が面白くて笑ってしまいました。
ここは、おもしろいエッセイの朝井リョウさんが出ていたな~と思うシーンでした。
ファンダムを仕掛けるマーケティングの思想は、普通に仕事面でも参考になると思いながら
分析結果を読んでいました。こうやって、あらゆるマーケティングが取り入れられているんだな~
私もこの前、STARTO ENTERTAINMENTのタイムレスのオーディション番組を追っていたので
こうやって操られていたんだな~と思って読んでいました。
選挙の話、視野狭窄に陥らせる話、興味深かったです。
そして、大事なことは、引いた視点を持つこと俯瞰できるようにならないとまずいなと思って読んでいました。特に仕事面では。プライベートではいいんですけれども。
久保田さんは、それができずに最後大変なことになってました。。
ラストは、娘のすみちゃんに気が付くか、否かというラストでよかったです。
おそらく気が付くと思いますが、そこが書ききられなかったところが良かったですね。
また、人生は何かに夢中にならないと長すぎるというのも本当に真実ですよね。
子育てなのか、仕事なのか、趣味なのか
何かその時々、自分に取り入れて取り組んでいかないとですよね。
それでも、やはりほどほどにというかバランス感はすべてにおいて大事なんだろうなと。
この話の中のテーマであの話はこの話かなと思うこともたくさんありました。
面白い本でした。

実は、このブログ1回かなりの文章を書いていたのですが
全部消えてしまいもう1度書いています。
学びがない自分が悪いのですが、
たまに関連リンクを追加しようと思うとそうなることがあり、ショートカットキーでなり、なんで?となります。
本当にがっくり。
気になっているもの、購入して気に入ってるものや愛用品など載せてます




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