バリ山行 松永K三蔵 読みました

バリ山行 松永K三蔵 読みました。
芥川賞受賞作です。

芥川賞を受賞していたのは知っていましたが
全く予備知識なく読み始めたので、バリ(インドネシア)の話だと思っていたら
山行のバリエーションルートの話でした。

ただ、山の話はもちろん出てきますが
それだけではなく、職場、仕事の話と山の話です。

そして、山を私も過去はかなり登っていた時期もあるのですが
バリエーションルートを歩く発想も
そんな山行も知らなかったので
この本で新たに知りそんな山行もあるのかと驚きました。
本の中で、道なき道を切り開いていくことの面白味を表現していましたが
本当に熟練者ではないと死と隣り合わせであったり
経験値が浅い人は本の中でもあったように大けがをしたり
普通の人がまねしてはいけないものだなと思いました。

本の中で、徐々に波多君が山登りに参加した理由や
前職で失敗した経験を新しい職場で活かそうとするための行動が
明かされていくのですが、人っていろいろな思いで
動いているんだなあと読みながら思いました。
読んでいて、職場の人間関係の集まりでプライベートの時間は
それが全く仕事に影響しないわけでもないだろうし
単純に楽しいならいいけど無理はよくないとは思いました。
しかし、波多君は家族のためも思っているので
状況は少し複雑ですが。

職場も最初の展開からだんだんこの会社大丈夫?と思う展開になり
波多君が妻鹿さんとバリ山行を行っているときに
妻鹿さんが先のことを勝手にいろいろ考えてじたばたするより
目の前のことに集中すると話しているシーンが心に残りました。

まずは、先のことを心配ばかりしないで
目の前のことをやる。
波多君の会社も一時よりも悪くない状況に戻ってきて
それでもよくはないけれども結局周りがじたばたしても
なるようにしかならないという展開でした。

最後は波多さんが自らバリに向かうシーンでラストでした。
仕事にしても生きていくうえでいろいろあっても
目の前を進んでいくことに集中することが大事かなと思った本でした。


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