メディアの何かの記事で、英訳版がイギリスで複数の賞を受賞し、現在英国内で40万部のヒット~という
内容をよみ気になり読んでみました。
話は、女性の週刊誌の記者が取材をしていく過程で
自分が深く突き詰めて考えなかった過去の経験からくる問題が
自分自身を形成していたと気が付いていく。
そして、周りの友人や恋人との関係のことも考えたりと
変化していく様子が描かれていました。
週刊誌の記者の取材対象は
おそらくモデルが「木嶋佳苗」の事件。
物語の中では、梶井真奈子として登場しています。
記者である町田里佳は、当初は彼女のインタビューを取材し実績を上げようと接触を始めますが
だんだん、拘置所で彼女に心を開いてもらうためには
自分をさらけだし、彼女の機嫌も取らなくては会ってもらえない。
そのため、彼女の話したことを受けれ入れてみる、
行ってみる等の行動をとっているうちに
なんだか、彼女を崇拝しているような状態になっていきます。
その様子はまるでおそらく不審死している人々と同じような行動や思考になっており
里佳自身が、不審死した人々と同じような状態に陥っていきます。
途中で、彼女の友人伶子が突飛な行動をとりすぎて
ドン引きしたり、梶井真奈子の家族に会うために新潟に行く話の箇所は
少し盛り込みすぎだなと思いながら読んでいました。
伶子の幼少期の家庭環境、不妊問題等も出てきて女性の問題が多く取り扱われています。
本の中では梶井真奈子、
事件は「木嶋佳苗」の件について
女性論というか今の時代の多くの人がが苦しめられている
ルッキズムについてや
以下の記事にもあるように、「細さ」「若さ」「美しさ」こそ正義
のような考えを支持している人々には理解できないところにあった事件ということで注目があり
そのことをテーマにしたお話でした。
納得できるとこともあったり
「細さ」については、日本は過度だなと自分も思いつつ
体重コントロールできないと本の中にも記載されているように
「まわりに努力が足りない」と思われる節もあったり
あとは自分自身がおしゃれを楽しむ、着こなすためには
ある程度のサイズがいいと思っているところもあります。
物語の主人公里佳は、スクープを取ったと思ったら
梶井真奈子の逆襲にあい
キャリアとしても想定していた通りには進まず
七転八倒という感じでした。
でも、ラストは前向きで図太く立ち上がっているよいラストでした。
また、本の中で描かれていた、言葉で心に残ったのは以下
「~自分をいたわらない人を見ると、こっちが責められている気がしちゃうのよね~」
という言葉。これはきっと無言の圧力。力なんでしょうね。
仕事でたまにそういうことを行ってしまいそうで
気を付けようと思いました。
また、里佳の母親が語った梶井真奈子がもてた理由の話もありそうだなと思いました。
「~シニアの男性のお見合いパーティでは、対等なコミュニケーションを取れる人生のパートナーを求めているのではなく
すごいすごい、あなたみたいな人話を聞いてくれるホステスみたいな存在。つまりプロ~」
梶井の被害者たちは、そうしたプロの女性の金銭と引き換えにされるべきサービスを、
女性本来の優しさや思いやりと取り違えたことにあるのではないか。
最後に、この本で知った「木嶋佳苗」のブログの文字がきれいすぎてびっくりしました。
なお、本人はこの本「バターって何やねん」と言っています。
話題性のある本でいろいろ考えさせられました。
気になっているもの、購入して気に入ってるものや愛用品など載せてます







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