『黄色い家』川上未映子 読みました。
川上未映子さんの本では、こういったストーリはなんとなく珍しいと感じました。
家庭環境に恵まれない
花ちゃんと
母親、
そして、黄美子さんと桃子と蘭
映水さんの話です。
花ちゃんは、このメンバーの中ではしっかりもの。
いろいろがんばっているけれども
だんだん普通のスナックの仕事から
違法行為をはじめてからはリーダー的存在になって
ほかの人に指図をするように。
そして自分ばかりが考えていて
ほかの人は何も考えていないと
切れだすことに。
夫に少し私に似ているところがあるといわれてギクッと。
なんか、がんばっていろいろ考えたり
私ばっかりという風になって爆発するのは
よくないなあと思いました。。
そうなる前に自分以外の人にお願いしたり
自分ばかりやらないというのが大事なんだなあと思いました。
自分はがんばっているけれども、
それを相手は負担に思っていたり
そこまでやってもらわなくてもと思っていたら
逆にやってることって何なのだろうと思うし、
もちろん花ちゃんほどではないけれども、
自分への戒めも感じることができました。
花ちゃんと一緒の年代の蘭と桃子は
その環境から逃げるのですが
最終的に花ちゃんは黄美子さんのことが忘れられなくて
一緒に過ごすことに。
黄美子さんは難しいことはわからないという状態で
いいように利用されたり
いわれっぱなしになったり、
そういう人を周りの人がほっとかないときは
よいのですが、難しいことを考えられないと
やはり人としてはきついなあと思いました。
映水さんと琴美さんなど
ちょっとやくざに近い人々も登場したり
今回のお話の舞台は、普段あまり接しないような人々。
でも、きっと近くや娘の学校に同じような環境の人はいるかもしれない。
本を読むことで、さまざまな人と一緒にこの世を
過ごしているという当たり前のことを改めて思ったり
知らない世界を読書の世界から教えてもらったり、
フィクションではあるけれども見せてもらったりすることで、
考えることができる。
やはり、実用的な本はすぐに役に立つけれども
そうではない読書の世界もいいな、好きだなと思いました。
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