『雷と走る』千早 茜 読みました。

『雷と走る』千早 茜 読みました。

日本からとても遠い国、日本とは全く異なる文化のなかで出会った
家人を守る、ガードドッグという役目をもった犬と飼い主の関係から、犬に対する感情は
愛だったのではないかというほど犬と関係性を築いたまどかという女の子の話でした。

番犬として飼い始めた犬、虎はローデシリアン・リッジバック
アフリカ大陸の古くはローデシアと呼ばれた地域の犬種で
勇敢で粘り強く、体力がありライオン狩りにも使われていた犬です。

まどかと虎の関係は
虎が子供から成犬になって、まどかよりおそらく体力も力もあったけれども
まどかに甘える一面もある関係性でした。
しかし、ネタバレですが、まどかと弟が外に出たとき
泥棒が入ったときの虎は、犬の本能という部分で、
攻撃本能の塊となり
まどかが言っても聞かなかったり
まどかの知らない一面をまざまざと見せました。

虎の一面は私も読んでいてびっくりしましたが
人も動物も、いろんな面があるのでその見たくない一面がすごく出ているシーンでした。

そして、いくらしつけをしても本能のままにうごく場面や、
虎の習性を理解すればするほど
まどかが日本に帰国することになり
ラストでのお別れは仕方のないことでも
さみしい場面でした。

また、まどかが大人の立場になり、子供のころの経験から
今の自分を冷静にみているところは読みごたえもあり少し切なかったです。

私は犬を飼ったことがないので
この本の深いところを実体験から思うことはできないですが
言葉とは違うところでつながったかけがえのない存在に出会えたことは素敵だと思いました。
そして、そんな存在との別れの物語が悲しく、切ないお話でした。


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