猪苗代湖が舞台のお話です。
伊坂幸太郎さんは宮城県にお住まいなので
東北地方つながりで書いたのかなと思いましたが
オハラブレイクという音楽とアートのイベントへ来てくれた方への
小冊子として配布したいということで書かれた短編集です。
毎年、1つ。去年の二人は今年はどうなっているかな?という楽しみもこめて書いた作品が
七年間。それが一冊の本になった作品でした。
スパイの話とサラリーマンの話があって、
登場人物も毎年成長しているのがおもしろいに違いないと思って書かれた本です。
最後のあとがきに書いてありました。
スパイの話も確かにどこかで読んだような話で登場人物に味があっていいですが
サラリーマンの話のほうが好きでした。
エンジン積んでないよねっていわれる彼が
飲み会でかなりの失言で失敗しちゃったときの、登場している彼女がとっても素敵でした!
スポンジマンのエピソード!です。その後もエピソードも書かれていてそれもよかったです!
きっとイベントに来ていてこの冊子をもらう人もなんか懐かしい登場人物が出てきて
楽しかっただろうなと思いました。
また、謝ってばかりの上司、門倉課長の寄付の話もすごかったし
その彼が、猪苗代湖にきて人と会うエピソードも素敵でした。
プライドの話、エージェントハルトの言い方もおもしろかったです。
「プライド、そんなのただの言葉だろ」です。
途中で字体が変わるのは歌詞を引用していたみたいで
2回目に読むとこれは歌詞だったのかと思い、2度目の楽しさもあります。
伊坂幸太郎さんの本は、現実には?と思うエピソードもあるなか
本当にありそうであったらいいなと思う楽しいエピソードもあって
読んでいて楽しかったです。
オハラブレイクもいってみたいと思いました。
何年か前の夏に猪苗代湖の近くに旅行に行き
何度も車で通り過ぎたので親近感もありました。
コメント