『フーガはユーガ』 伊坂幸太郎 読みました

『フーガはユーガ』伊坂幸太郎読みました
ちょっと現実では起こり得ないかなと思いますが、双子が入れ替わる設定でした。
しかし、そこはエンタメ作品と思い読んでいると、風我と優我やいじめられているワタボコリとか小玉の環境とかが厳しすぎる家庭環境でこんな子どもたちいるのかな。いるとしたら大変というか過酷すぎる、ひどいなあと思いながら読んでいました。
しかし、物語は風我と優我がたくましく生きていく、周りの助けてくれるお店のおばさんもいるのでいつも暗いわけではないお話です。

風我と優我は、ネグレストと家庭内暴力
小玉は性犯罪のような虐待を受けているけれども、風我に助けられ
風我と優我は助け合いつつ生きていきます。

風我と優我のエピソードでは、
普通の人たちが当然知っていることも知らず
当たり前に持っているものも持たず生きてきた
そもそも幼稚園児の頃まで夕飯は、毎日もらえるものだともしらなかった

というエピソードは小説とはいえなんという、ネグレストかと思いました。
子供のいる親目線で読んでしまうため、最近特に多い児童虐待死のニュースなども
思い出しつつ、読んでいて辛いシーンもありましたが、
現実はもっと辛い子供たちもいるのかなと思いながら読み進めました。

最後は、ちょっと悲しいラストと明るいラストが混ざっていて
読後感はよかったです。伊坂さんの作品は、ありえない設定があっても
お話自体はとてもリアルなのでとても読んでいてとてもおもしろく一気に読みきりました。