
短編が6本入っている本です。
どれも面白かったですが、
心に残ったのは「特別縁故者」と「ロマンス」
コロナ過でのことが描かれている本です。
2~3年前の出来事で実際起ったことなのに
すでに記憶としては昔のことのような気がしています。
人の記憶ってよくできていますね。
楽しくなかった頃の記憶は忘れるようにできています。
以下少しネタバレです。
「特別縁故者」はまあ、情けない父親の姿が描かれています。
コロナの影響で仕事先をクビになり
仕事を探すもなかなか決まらず、息子の面倒もちゃんと見ず、妻に働いてもらう。
さらに子供が近くのおじいちゃんからもらってきたお金をいただき、使ったりと。。。
でも本当は憎めない人で
近くのおじいちゃんとの交流が、いい雰囲気でした。
途中で縁が切れてしまうシーンは読んでいて、ああ、なぜこうなってしまうのと思いました。
しかし、最終的には、父親と息子の連係プレーでおじいちゃんを救うと
素敵なお返しがあり、ほかの短編を読んでいると大体最後がひどい結末、救いがない話だったので
この話もそうだと悲しいと思っていたらそうではなくてうれしかった結末でした。
「ロマンス」は、かなりおかしい母親の話で、
突拍子もなさ過ぎてギャグみたいと思いながら読んでましたが
依存してしまう怖さが書かれてました。
他の短編もおもしろく読書の楽しさを得られるおすすめ本です。
気になっているもの、購入して気に入ってるものや愛用品など載せてます
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